事件に関する記録の廃棄・処分には細心の注意を!
法律事務所では、依頼者をはじめとする関係者の
プライバシーに関わるセンシティブな情報を取り扱います。
その中でも事件に関する記録には
依頼者のプライベートな情報が多々含まれています。
そのような記録は、適切に保管しなければならないのはもちろんですが、
廃棄・処分するに当たっても細心の注意を払う必要があります。
パラリーガルは、法律事務の一環として、
それらの記録の廃棄・処分を頼まれることがあります。
その場合は、以下の点に注意するよう気をつけましょう。
|廃棄する前に弁護士に確認をとろう
事件に関する記録を廃棄・処分する場合は、
必ず弁護士に確認しましょう。
なぜなら、事件記録には「保管期限」が
定められているものも存在するからです。
たとえば、日本弁護士連合会の
『依頼者の本人特定事項の確認及び記録保存等に関する規程』では、
- 身元確認のため提出を受けた書類の写し
- 資産管理行為又は当該取引の概要が記載された書面
を保存することが求められています。
保管期限内であるにもかかわらず廃棄してしまっては
取り返しのつかないことにもなりかねません。
従って、たとえ口答ですべて任されたとしても、
実際に処分をする際には、
しっかりと弁護士に確認するようにしましょう。
|廃棄・処分の方法にも気をつけよう
紙の媒体の場合、特に枚数が少ないときなんかは
手で細かくちぎって終わりという方もときどき見受けられます。
しかし、紙を手で千切るだけでは、
ジグソーパズルのピースのように、
あとから復元できてしまうおそれがあります。
機密情報や重要な情報であればあるほど
漏洩の危険性が高くなるため、
手でちぎる方法は避けた方が良いでしょう。
たとえ少ない枚数であっても、
なるべく第三者に復元されるおそれが少なくなるよう、
しっかりとシュレッダーで裁断するようにしましょう。
なお、機密文書を一括して融解処理してくれる専門業者も存在します。
事務所によってはそれらの業者を利用している場合もあるので、
文書の廃棄・処分の方法についても、
事前に先輩や弁護士に確認するようにしましょう。
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