「公正証書」って何だろう?【その1】

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最近は、テレビドラマやバラエティーで
法律問題について取り扱う番組が増えてきましたよね。

 

そのなかでも、婚姻、離婚、相続時のトラブルに関連して、
よく「公正証書」という言葉がでてきます。

 

「公正証書」、皆さん、言葉だけならば
一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?

 

では、この「公正証書」とはいったい何なのでしょうか。

 

今回は「公正証書」について一緒に見て参りましょう!

 

なお、内容的に、一度説明しきるのは難しいため、
二回にわたって記載していこうと思います。

 

 

 

|公正証書って何だろう?

 

公正証書とは、公証人が、当事者からの嘱託により、
公証人法などの
法律に従って適式に作成する公文書をいいます。

 

 

 

|どうしてわざわざ「公正証書」にするの?

 

公正証書にする理由は、大きく分けて3つあります。

 

第一に、公正証書にすると安心・安全だからです。

 

作成された公正証書の原本は、
公証役場においてしっかりと保管されます。

債権者には正本が、債務者には謄本
それぞれ交付されます。

従って、原本が紛失することはまずありえませんし、
偽造変造の心配もありません。

紛失した場合においても、再交付を受けることができます。

 

 

 

第二に、公正証書は高い証明力を有するからです。

 

文書の成立の真正に関して定める民事訴訟法228条は、
その2項において「文書は、その方式及び趣旨により
公務員が職務上作成したものと認めるべきときは、
真正に成立した公文書と推定する。」と規定します。

 

公正証書は、公務員である公証人が権限に基づいて
職務上作成したものであることが明白であるため、
民事訴訟法228条2項によって成立の真正が推定されます。

 

※「成立の真正」については
一歩進んだパラリーガルへ!「二段の推定」って何だろう?」をご参照ください。

 

 

 

第三に、公正証書は執行力を有するからです。

 

一般に、強制執行をかけたいという場合は、
裁判を経て確定判決仮執行宣言付判決を得た上で、
債務者の財産にかかっていく必要があります。

 

しかしながら、裁判は一般的に時間がかかるため、
裁判をしている最中にほかの債権者があらわれたり、
財産が減ってしまったりする危険性があります。

 

その点、一定の要件を満たした公正証書
(「執行証書」(民事執行法22条5号))があれば、
裁判を経ることなく強制執行を行うことができます。

 

なお、公正証書が執行証書となるには、

 

  • 公証人が権限の範囲内において正式に作成した証書であること
  • 一定額の金銭の支払いまたは他の代替物、有価証券の
    一定量の給付を目的とする請求権特定され、表示されていること
  • 裁判上の手続きを経ることなく強制執行をすることを
    受諾する債務者の意思が表示されていること(執行受諾文言

 

これらの要件をすべて満たしている必要があります。

 

執行受諾文言については、公正証書に
「債務者は、本公正証書記載の金銭債務を履行をしないときは、
直ちに強制執行に服する旨陳述した。」 との文言が記載されます。

 

 

 

|公正証書でなければ効力が生じない?

 

一般に、公正証書を作成するかどうかは当事者にゆだねられますが、
中には公正証書の作成が効力要件とされているものもあります。

 

たとえば、事業用定期借地権(もっぱら事業の用に供する
建物所有目的で設定される借地権であって、更新がなく、
契約満了により確定的に終了する契約です)の契約書や、
任意後見契約の契約書(任意後見契約法3条)などは、
公正証書によって作成することが必要とされています。

 

※任意後見契約について:「弁護士が後見人に?成年後見制度について知っておこう!

 

 

次回は、費用や作成方法、持ち物などについて見て参りましょう。

乞うご期待!

 

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