事務職・事務系に向いている人の8つの特徴と向いていない人|一般事務に求められるスキルと転職するなら役立つ資格
事務職の転職で採用担当者が求職者を見るポイントのひとつが「適性」です。特に勤続年数が短い方や未経験の方が事務職に応募した場合は、適性があるかどうかが重要となります。
適性がなければきちんと業務に取り組んでくれる期待が持てませんし、そもそもなぜ事務職を志望したのかも見えてきません。したがって内定を出すこともないでしょう。
そこで知っておきたいのが、事務職の仕事内容と事務職に向いている人・向いていない人の特徴です。
事務職への転職を希望する方は、仕事内容を把握したうえで適性を見極めて転職活動を開始することをおすすめします。
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事務職は誰でもできる仕事ではなく向き・不向きがある仕事
事務職をやったことのない人が事務仕事をするとき、ミスが多い、集中力が切れてすぐに席を立ってしまうといった展開になるケースは少なくありません。これでは「事務仕事ができている」とはいえないでしょう。
一方で、事務職に適性がある方は、処理スピードが速いうえに正確で1日中デスクワークをしても集中力を高く取り組むことができます。
このように事務職は誰でもできる仕事ではなく、向いている人と向いていない人がいます。残業が少なめ、休日が取得しやすいなどの理由で人気が高い事務職ですが、自身の適性を踏まえて転職しないと後悔してしまいます。
事務職への転職を考える場合はまずは自分に適性があるかどうかを判断することが大切です。
事務職の適性を知る前に!事務所の仕事内容をチェック
以下で代表的な事務職の種類と仕事内容を解説しますので確認しましょう。
一般事務・営業事務の仕事内容
データ入力や書類作成、電話・来客対応など社内に関する事務を幅広く任されるのが一般事務です。営業事務は顧客へ提出する資料作成や顧客管理など、営業部に所属しながら担当の営業をサポートするための事務を行います。
一般事務と営業事務は事務スキルが当然に求められますが、専門的な知識が問われるわけではありません。
そのため未経験者であってもチャレンジしやすい事務職に分類されます。
経理事務の仕事内容
会社のお金の流れを管理するのが経理事務です。日次業務としては経費精算や伝票の発行、仕訳入力などを行います。月次業務は買掛金の振込みや請求書の発行、年次業務は決算書や財務諸表の作成、棚卸資産の計算といった業務があります。
経理事務をするには簿記など特有の知識が必要なので未経験者には難しい事務職のひとつです。細かい数字を扱う仕事なので数字に苦手意識がなく、集中力を高くもってコツコツと作業に取り組める方に適性があります。
人事・労務・総務事務の仕事内容
採用活動や社内研修の企画・実施などを行うのが人事事務です。学校訪問や会社説明会では人前で話したり、面接対応では応募者の魅力を引き出すための質問を投げかけたりする必要があるため、高度なコミュニケーションスキルを持った方に適性があります。
給与計算や社会保険の手続きなどを行うのが労務事務です。労働基準法や社会保険関連の法律・実務の知識が必要ですし、法改正も多いため継続して勉強できる方に向いています。
多数の部署の人とやりとりが発生するため、感じのよいコミュニケーションができる方、フットワーク軽く立ち回れる方に向いています。
秘書の仕事内容
経営者や役員のスケジュール管理、会議資料の作成、出張費の申請などを行うのが秘書です。担当する役員の意向に沿った補佐をする必要があるため、相手の性格や考え方をくみ取るための鋭い観察眼を持った方に適性があります。
基本的に会社の重役の補佐をするため、自分までもがほかの社員より立場が上であると勘違いしてしまうリスクがあります。そのため自らの立場をわきまえて冷静な行動を起こせる方に適性があります。
事務職に向いている人の8つの特徴
事務職の適性は事務職の種類によって異なりますが、どの種類であっても共通して必要な要素があります。以下の特徴を持っている方は事務職に向いているため、事務職への転職を成功させられる可能性が高いでしょう。
人のサポートをするのが好きな人
事務職はほかの社員のサポートを通じて企業に貢献する職種です。自分が現場の最前線で活躍するよりも、裏方として誰かの役に立ったときに喜びを感じられる方に向いています。
「運動部のマネージャー的気質を持つ人」と考えると、イメージしやすいかもしれません。
地道な作業が苦にならない人
細かい数字の入力・計算をしたり大量の資料を整理したりと地道な作業が多く発生するため、こうした作業が苦にならない方に適性があります。細かくて地道な作業であっても楽しみながら取り組める方は向いているでしょう。
臨機応変な対応力がある人
事務職は定型業務が多いと思われがちですが、電話対応や来客対応、他部署からの突発的な依頼なども多々あります。
電話では要領を得ない話し方をする人もいますし、アポなしで突然来社する人もいます。そのような場合でもこちらから質問するなどして、相手の要望は何かを把握しなければなりません。
型にはまらず臨機応変に対応できる力が求められるため、その場でしっかり考え、必要に応じて上司に相談するなどして適切な行動を取れる方に向いています。
責任感をもって最後まで仕事に取り組める人
事務職はほかの社員をサポートする仕事ですが、これは、一度引き受けた業務は最後までやり通す必要性が極めて高いことを意味しています。
途中で諦めたり放り出したりすることはできないため、責任感をもって最後まで取り組める方に適性があります。
処理能力が高い人
業務を正確にかつスピーディーに処理できる能力が高い方は事務職への適性があります。「時間はかかるがミスさえなければよい」というものでも、「スピードがあれば多少のミスは許容できる」というものでもありません。
事務職の業務は締め切りが設定されているものが多く、限られた時間の中で正確な内容に仕上げる必要があります。
丁寧な仕事ができる人
ミスのない正確な処理が求められるため、丁寧に仕事に取り組み、確認もしっかり行う方に向いています。同僚や先輩にダブルチェックをしてもらう場合でも、自分の段階で完璧に仕上げようという意識が高い方がよいでしょう。
普段から几帳面な性格で、バッグの中やデスクの上などがきれいに整頓されているような方も適性があります。
スケジュール管理能力が高い人
事務職の業務は複数を同時進行で行ううえに、それぞれ日次・月次・年次と分かれるため、自分でスケジュールを管理して業務に取り組める方に向いています。細かい業務であってもスケジュールをしっかり管理する必要があるでしょう。
気分の浮き沈みが少ない人
事務職は基本的に事務所内にいるので、職場の雰囲気に与える影響が大きい存在です。またほかの社員が事務職に業務を依頼するとき、そのつど機嫌をうかがって依頼するというのはストレスが溜まるでしょう。
いつ依頼しても嫌な顔をひとつせずに業務に取り組んでくれる事務職は職場での評価も高いはずです。
事務職に向いていない人の5つの特徴
ここからは事務職に向いていない人の特徴を紹介します。向いていないのに事務職に転職してしまうのは、本人にとっても会社にとっても不幸なことです。
事務職に向いていなくてもほかの職種に適性があるはずなので、ぜひ自分の性格や考え方を振り返りましょう。
自分の業務に没頭したい職人タイプの人
自分の業務だけに没頭する職人タイプの方は、特定の分野で高い能力を発揮するのですが、事務職には向いていません。事務職はほかの社員がどんな動きをしているのかに気を配りながら、必要なサポートを行う必要があるからです。
おおざっぱな性格の人
指示の内容を理解したうえで的確に業務を進める必要があるため、何でも適当に済ませてしまうおおざっぱな性格の人には向いていません。そのような人は周囲からの信頼が得られずに評判が下がり、社内に居づらくなってしまう可能性があります。
明確な評価を求める人
事務職は売上額や生産量のように数字による成果を表しにくい職種です。またミスがあるとマイナス評価となりますが、ミスなく正確にできても、それは当たり前であってプラスの評価にはなりません。
そのため業務へ取り組む姿勢や処理能力など数値化しにくい要素をもとに、客観的に分かりにくい評価となりやすい側面があります。明確な評価を求める方は不満を感じやすいので向いていないでしょう。
コツコツとした作業が苦手な人
コツコツとした作業が苦手という方は事務職に向いていません。事務職は地道で細かい作業の連続なので、苦手な方は息が詰まる思いがする可能性が高いです。
大胆な戦略を考えることや、高いコミュニケーション能力を活かして契約を取ってくるのは得意という方もいますので、自分に合った職種を選んだほうがよいでしょう。
決められた業務以外はやりたくない人
事務職には定型業務がありますが、誰の担当でもない業務を依頼される機会も多々あります。そのたびに「それは自分の仕事ではない」と突っぱねる方には向いていません。
決められた業務だけをやりたいのであれば業務が固定化されている職種を選ぶ必要があります。
人とコミュニケーションを取るのが苦手な人
事務職と聞くと1日中パソコンの前で作業しているイメージがあるかもしれません。しかし事務職はデスクワーク以外に社内外の多くの人とコミュニケーションを取る機会が多いため、人とコミュニケーションを取るのが苦手な方には向いていません。
黙々と自分の業務だけに没頭できる職種を選ぶとよいでしょう。
事務職は女性のほうが向いている?男女の適性について
男性で事務職に興味がある方は「女性のほうが向いているのだろうか?」と不安に感じることがあるかもしれません。事務職における男女の適性について考えてみましょう。
事務職は女性に人気の職種
事務職は女性に人気が高く、実際に女性が多く活躍しています。転職エージェントのdodaによれば、一般事務アシスタントの男女比は女性が8割、男性が2割となっています。※参考:doda|doda職種図鑑
女性に人気の理由のひとつは、残業が比較的少ないため家事育児と両立しやすいことです。男性の家事育児に対する参加は進んでいるものの、実際にはまだまだ女性が中心になるケースが多いという社会的背景も関係しているでしょう。
細やかな気配りができる人なら性別は関係ない
女性に人気が高い事務職ですが、男性に向いていないわけではありません。適性は性別ではなく本人の資質にあるのであって、男性であっても事務職に向いている方は多くいます。周囲への細やかな気配りができ、コツコツとした作業も丁寧に取り組める方には適性があります。
男性ならではの強みも活かせる
事務職では男性ならではの強みを活かせる場面があります。たとえばクレーム対応ですが、残念ながら世の中には女性には横柄に接するけれど男性が出てくると態度を変えるという人はいるものです。
そのため男性の事務職が積極的にクレーム対応をしてくれると穏便に解決でき、非常に助かる場合があります。
これは事務職でもおおいに発揮できる能力なので、男性の事務職が活躍できる可能性は高いでしょう。
事務職に向いているならすぐに転職すべき?転職活動の注意点
自分が事務職に向いていると感じたら、すぐにでも事務職への転職を考えるべきなのでしょうか?事務職への転職活動に関する注意点をお伝えします。
事務職は人気職なので倍率が高いのは覚悟する
まず知っておきたいのは、事務職は「超」がつく人気職種であるということです。採用枠が少ないうえに求人が出れば多くの応募があるので、ほかの求職者との競争は熾烈です。倍率が高いのは覚悟のうえで転職活動に臨む必要があります。
求人があってもなかなか内定を獲得できない可能性もあります。退職後に転職活動を始めると経済的、精神的に見てリスクが大きいでしょう。
正社員求人は少ないので派遣や契約社員も視野に入れる
働きやすい職種なので辞める人が少なく欠員がでにくいこと、大手を中心に事務業務をアウトソーシングする企業が多いことなどが理由で、正社員求人は少なめです。
一方、派遣や契約社員であれば事務職の求人は豊富にあります。事務職の経験はもちろん、大手企業で勤務できるチャンスもありますので、派遣や契約社員も視野に入れて転職活動を進めるのもひとつの考え方です。
一般事務職に転職するならおすすめ・有利になる資格3つ
一般事務職への転職を有利に進めるためのおすすめの資格はあるのでしょうか?
以下の8つの資格は社会的認知度も高いけど難易度もそこまで高すぎず、そしてしっかり知識やスキルを証明できるものとしておすすめです。
事務職の転職に有利になる資格一覧 |
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基礎的な能力を示せる資格 |
MOS |
WordやExcelのスキルを証明 |
日商PC検定 |
総合的なPCスキルを証明 |
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文書管理士検定 |
文書のデータ保管・管理のスキルを証明 |
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秘書検定 |
ビジネスにおける常識や対応力の証明 |
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専門的な能力を示せる資格 |
TOEIC |
スコアによる英語力の証明 |
医療事務技能審査試験 |
スコアによる英語力の証明 |
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日商簿記 |
簿記記入、財務諸表を読み解く・作成する知識・スキルの証明 |
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パラリーガル認定資格 |
法律事務についての知識やスキルの証明 |
この8つの資格のなかでも、特におすすめな資格を3つご紹介します。
MOS
MOSとは、Microsoft Office Specialist(マイクロソフトオフィススペシャリスト)の略です。
WordやExcelなどのMicrosoft Office製品のスキルレベルを証明できる資格です。スペシャリストレベルとエキスパートレベルの2つがあり、事務職ではスペシャリストレベル程度のパソコンスキルが求められます。
MOSを取得するメリットは、入社後も問題なく業務に適応していけることをアピールできる点です。その理由は事務職では事務処理が中心となり、WordやExcelを使用する機会が多いためです。
例えばWordなら、事務職では以下のような文書作成が多い傾向にあります。
- 送付状作成
- チラシ作成
- 案内状作成
- 宛名作成
またExcelでは、以下のような内容を図や表を使って作成することが頻繁にあります。
- 勤怠入力
- 顧客管理
- 顧客データ作成
- 発注書、請求書作成
- 売上管理
- 仕分け入力
MOSを保有することで、WordやExcelのスキルを客観的に証明でき、即戦力として上記のような仕事ができるというアピールになるため、必ず取得しておきたい資格と言えるでしょう。
参考:マイクロソフトオフィススペシャリスト公式HP(https://mos.odyssey-com.co.jp/index.html)
秘書検定
秘書検定は、公益財団法人実務技能検定協会主催の一般常識やビジネスマナーに関する資格です。「秘書」という名前はつけられていますが、社会人としての常識や、ビジネスシーンにおいて「感じが良い印象」を与えるための方法、時と場合に応じた対応力があることを証明できます。
秘書検定を取得するメリットは、ビジネスマナーが備わっており、気遣いができる人物であるとアピールできる点です。秘書検定では、ビジネスシーンに適した文書やメールの作成、電話対応、上司や同僚に対する気遣いなどが求められます。
そのため秘書検定の保有は、社外への文書やメールの作成、来客や電話対応などの場面が多い事務職にとって必須の常識や対応力が備わっていると判断され、企業からの評価はプラスになるのです。
ただし事務職で有利になるのは、秘書検定準1級以上です。準1級からは面接が試験項目に入っているため、学んだマナーや対応を実戦でも活かす力が求められるためです。
したがって、準1級以上の秘書検定を取得していると、選考の際に有利に働くでしょう。
参考:秘書検定公式HP(https://jitsumu-kentei.jp/HS/index)
パラリーガル認定資格
パラリーガルとは、弁護士の指示・監督のもとで法律事務を行い、弁護士の業務をサポートする専門的な事務職です。パラリーガル認定資格は保有していることよって、法律事務の知識・スキルがあることを証明できます。
公式サイト:資格認定試験について(パラリーガル資格)
パラリーガル認定資格を取得するメリットは、法律事務所における事務職で即戦力をアピールでき、仕事に対するモチベーションが高いことをアピールできる点です。パラリーガルは資格がなくてもなれる職種である一方、法律に関する基本的な専門知識が問われるため、どうしても実務経験者が採用されがちです。
そこで、法律を全く学んだことのない未経験者でも、パラリーガル認定資格を取得することによって、法律事務の基礎知識があることを証明できます。そして採用側は「すぐに仕事に慣れて活躍してくれそう」と即戦力になることを期待して内定を出すことができるのです。
より専門性の高い職種を目指してスキルや知識を高めれば、転職市場において市場価値を高めることができます。
参考:一般社団法人 日本リーガルアシスタント協会 公式HP(https://houritsujimu.com/)
まとめ
事務職には向いている人とそうでない人がいます。事務職への転職を希望する場合、まずは自身の適性をチェックし、本当に事務職を選べばよいのかを慎重に判断することが大切です。
適性があると判断したら、人気の事務職の内定を勝ち取るために転職活動を開始しましょう。
AG法律アカデミー
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