パラリーガルを辞めたい9つの理由と対処法|辞めたあとに活躍できる転職先も紹介

パラリーガル_辞めたい

パラリーガルは弁護士の近くで法律業務に関われる職種であることから、

  • 「法律分野での専門性を高めたい」
  • 「法律問題で困っている人の役に立ちたい」

といった気持ちで法律事務所に入所した方も多いでしょう。

一方で、他の職業と同様に、パラリーガルの人たちも仕事を辞めたいと思う人はいます。

パラリーガルを辞めたいと感じたら感情的に辞めるのではなく、まずは仕事のやりがいを確認し、辞めたい理由を整理することをおすすめします。そのうえで、辞めたい理由によっては転職も視野に入れてみてください。

本コラムでは、パラリーガルを辞めたい理由と辞めたいと感じた場合の対処法を解説します。

パラリーガルを辞めたいと思う9つの理由とそれぞれの対処法

最初に、世の中のパラリーガルがどんな理由で辞めたいと感じているのかを紹介します。

弁護士との相性が悪い

パラリーガルは弁護士の業務を補助する職種なので、担当弁護士との相性が非常に大切です。相性が悪ければそのまま仕事を辞めたい理由に直結してしまいます。

一般的に、弁護士は個性や自己主張の強い人が多いと言われます。
その理由としては、大学やロースクールを出てそのまま司法試験を経て弁護士になる人が多いことから、一般企業での様々な経験が無く、人とのコミュニケーションを磨いてきた人が少ないことや、職業柄、激しく対立する相手方に強く主張していくことが日常だから等,様々なことがいわれます。

対処法

弁護士と極端に合わない場合には、その事務所に固執する必要はなく、早急に他の事務所に移るべきと言えます

「パラリーガルのスキルは全国の法律事務所で共通」というのが、法律事務(パラリーガル)の強みです。

仕事のできるパラリーガルはどこの法律事務所でも積極的に採用してくれますので、悩まず直ぐに他の事務所へ移籍することをおすすめします。

職場の人間関係で悩みがある

弁護士以外にも、同僚のパラリーガルや事務スタッフ、弁護士の配偶者など事務所内での人間関係に悩みを抱えるケースが多くあります。パラリーガルは比較的女性が多い職種でもあるので、女性ならではの人間関係に悩む方も少なくないようです。

職場の人間関係でよくあるのは、「同僚のパラリーガルが仕事をしないため自分の業務量ばかりが増える」「弁護士の配偶者が横柄な態度で接してくる」といった悩みです。

対処法

職場における人間関係の悩みは、法律事務所に限らずどこの職場でもあることですが、我慢できなければ他の事務所に移ることを検討しましょう

一般企業の事務であれば、転職するとこれまでの知識やスキルは基本的には活かすことができないため、正社員で且つ良い条件で転職するのが難しいことは多くの人の知るところです。

しかし、上述したとおり、パラリーガルのスキルは全国どこの法律事務所でも共通であることから、パラリーガルとしてのスキルがきちんとあれば、一般企業の事務職のように嫌な職場で必要以上に我慢して働く必要はありません。

苦しい思いをしながら我慢して働いて、精神のバランスを崩してしまうことになりば、それこそ本末転倒です。

したがって、動きたいと思ったときに他の法律事務所に移れるよう、法律事務スキル(パラリーガルスキル)だけは、日頃からしっかり上げていくように努力することが大切です。

なお,小さな個人事務所の場合、事務職員として当該事務所弁護士の配偶者が入っていることがありますが、このような事務所はあまりおすすめしません(もちろん働きやすい良い事務所もあります)。

弁護士の配偶者が事務職員として入っていると、どうしてもその配偶者の立場が強くなり、事務職員(パラリーガル)同士が対等でなくなります。
周囲も色々と遠慮が出て、時には必要な弁護士への愚痴も言い合うことができず、本音で話をすることが難しくなります。

また、弁護士も配偶者(特に妻)には強く言えないことが多く、事務局で起きている問題について、見て見ぬ振りをすることも少なくなくて、実質的に事務所のトップが配偶者(特に妻)になってしまうようなケースも多々あります。

ですので、弁護士の配偶者が事務職員として入っている事務所は、ひとまず避けておくのが無難かもしれません。

ちなみに、夫婦が共に弁護士であるという事務所は問題ありません。
弁護士と事務職員(パラリーガル)では立場(職種)が違いますので。

給与が高くない

「給与が低い。上がらない。」として、辞めたいと感じるケースがあります。

法律事務所での仕事は、法律事務以外にも弁護士秘書や一般事務など様々あり、担当する業務によって給与も変わることから、他の事務所の給与と比較して低いと感じる人も少なくないようです。

対処法

パラリーガルとは、本来、弁護士秘書や一般事務とは区別され、各事件ごとの法的な手続の流れを理解し、それぞれの事務手続きを行うなど,「法律事務」という専門的な知識が求められる仕事です。

したがって,秘書・一般事務業務しかできないとなると、いつまでたっても給与アップはあまり望めません。

したがって、給与を上げるためには法律事務スキル(パラリーガルスキル)を上げて行く必要があり、自分で継続的に勉強をしていくことが不可欠です。

パラリーガルの年収は300~400万円前後』と言われていますが、これは主に弁護士秘書や一般事務業を行う人たちも含めた数字です。

パラリーガルの中には、年収600万円以上とっている人も一定数います。

なお,もしある程度のパラリーガルスキルがあるのに、他の人(事務所)と比較して自身の給与が低い場合には移籍を考えた方がよいでしょう。
パラリーガルはスキルがものをいう仕事ですので、この場合であれば、移籍することで給与が大きくUpすることも期待できます。

 

教育体制が整っていない

教育体制が整っていないことを理由に辞めたいと感じるパラリーガルは多くいます。

特に中小規模の法律事務所では

  • 「同僚のパラリーガルの機嫌を伺いながら質問するのが苦痛」
  • 「全く仕事を教えてもらえず分からないまま仕事を進めてミスをしてしまう」

などの理由から辞めたいと感じる人も多いようです。

対処法

中小企業やベンチャー企業へ中途転職する場合も、基本的には同じ状況になるでしょう。
弁護士数が数名程度の事務所であれば、通常は研修制度などはなく教育体制が整っていないことが多いので、1~10まで手取り足取り教えてもられることは期待できません

一般企業の事務であれば、ある程度の説明を受ければ理解できることも多く、見様見真似で何となく仕事ができるようになったりします。

しかし、法律事務所での事務業務は、企業の事務とは全く異なります。
目にする書類もさっぱり意味が分からず、聞いたことのない専門用語が飛び交います。

「分からなければ周りに聞いていね」とは言われるものの、法律事務所は企業と比べて人員が少ないので、周りの人も非常に忙しいことから丁寧に教えてもらえる環境ではありません。

したがって、それぞれの事務処理について理由や根拠、手続の全体的な流れなどが分からないまま、何となく日々仕事をしてしまうので、何年経ってもあまりスキルが上がらないという人は、実はかなり多いです。

なお、これが十数名規模の事務所であれば心配ないのか?と言われれば、決してそうでもないというのが、この業界のちょっと困ったところです。

未経験で法律事務所に就職した場合、ある一定の基本的なレベルまでの仕事はできるようになりますが、それより先の法律事務スキル(パラリーガルスキル)は、何年働いたとしても自然と身につくものではありません。

法律事務所は、依頼者から受けた何百件という事件を解決する所であって、そこは学校ではありません。
毎日毎日、複数の事件の事務手続を常に並行して処理していきますので、目の前の事務処理で精一杯です。

「この事件の全体像はどうなっていて、この事務手続きは全体の中のどこに位置するのか」

「前回は同じ事件でこの書類は必要なかったのに、なぜ今回は裁判所にこの種類を提出する必要があるのか」

「この書類を提出すると次はどのような手続に入り、弁護士からどのような指示がくる可能性があるのか」

このような知識は、ただ働いているだけでは身につきません。

したがって、法律事務の基礎や必要な法律知識を押えて、経験年数に応じてスキルを着実に上げていきたいのであれば、パラリーガルの実務を教えてくれるスクールを利用するのが一番効率的で早く無駄がないです。

 

業務量が多く業務の幅も広い

パラリーガルはひとりでいくつもの案件を抱え、同時進行で処理していくため、業務量が多くなりがちです。
特に個人向け案件を扱う法律事務所で、交通事故や債務整理をメインに扱っているケースでは案件数が非常に多くなります。

またパラリーガルは法律事務の補助だけでなく、弁護士秘書や一般事務を兼ねているケースが多いことから、業務の幅が広いのが特徴です。こうした背景から多忙を極めて辞めたいと感じる人も少なくありません。

対処法

単調な企業の一般事務とは異なり、関わる業務の内容が広く、各事件ごとの様々な法律事務スキルを身につけられる所がパラリーガルの面白さでもあります。

しかし、何も考えず機械的に目の前の事務を処理していたのでは、ただの「作業」になってしまい面白さがありません。

仕事というのは、たとえ忙しくて大変であったとしても、その中でやりがいや面白さを感じられれば、充実感を得られ頑張って行こうと思えるものです。

ですから、先ずは仕事が楽しいと思えなければなりません。
そのためには、各事件ごとの手続の流れをしっかり押さえることはもちろんのこと、「なぜこの書類が必要になる?」「なぜ法律はこれを要求している?」といったように、手続や法律の趣旨を意識しながら仕事をすると、間違いなくこの仕事は面白くなります。

法律事務の仕事は、勉強すればするほど奥が深く、楽しいですよ。
したがって、まずは、「言われたことを処理するだけ」というところから一歩抜け出して、それぞれの分野(事件)について勉強するというとことを始めてみましょう。

また、法律事務のスキル(知識)を上げるということだけではなくて、多忙な日常の中でもどうすれば作業効率が上がるのか、事務処理能力を上げる方法を考えることも重要です。

例えば、

  • 探し物をしている(PC内のファイルを探している)時間が多いなど、無駄な動きをしていないか。
  • PCのショートカットキーを使いこなす。
  • 情報共有をスムーズに行う。

このような基本的な部分を見直すだけでも作業効率は大きく改善されますし、こうして培た事務処理能力は、将来的にも自分の大きな力になります。

雑務ばかりでスキルアップが望めない

パラリーガルは法律事務という専門スキルを活かして、弁護士と共にクライアントの法律問題を解決していくお仕事です。
そして、パラリーガルの中には、司法試験の合格を目指しながら働く人や、司法書士などの隣接士業の資格を保有している人もいます。

そのため、パラリーガルの仕事を通して専門性を高めたいという気持ちを持つ人も多いのですが、実際の業務は来客があったときのお茶出しや書類整理,買い出しなどの雑務が多く、スキルアップが望めないと悩むケースがあります。

対処法

まず一つの方法としては、「もっと法律事務をやってみたい」と担当弁護士に相談してみるといいでしょう。
これにより色々な法律事務を任せてもらえるようになったという人は、結構多いです。

しかし、以下の点は知っておく必要があります。

  • 法律事務の仕事はスピードが要求されるので、その仕事を仕上げるのに弁護士はいつまでも待ってはくれない。
  • 実績や知識がない者を指導・教育するのがめんどくさいと思い、法律事務を任せるのを躊躇する弁護士は少なくない。
  • 法律事務はやって欲しいが、他の一般事務や雑務をやる人がいなくなってしまう。

 

したがって、「雑務が嫌だから法律事務をやりたい」ではなくて、「自分で〇〇を勉強したから実務もやってみたい」という形で弁護士に話を持っていくのが正しいです。

そうすれば、その向上心や本気度はしっかり弁護士に伝わりますし、それまであなたが担当していた雑務は他の人に分担させたり、アルバイトを雇うなどして体制をとってくれるはずです。

もしこの方法をとっても法律事務を一切やらせてくれないということであれば、その事務所では法律事務スキルが磨けない事務所(あなたが求めるものとマッチしない事務所)ですので、他の事務所に移った方がいいです。

法律事務スキルを上げられる事務所は他に沢山ありますし、今は法律事務スキルを持ったパラリーガルを求める法律事務所がほとんどで、今後はパラリーガルの能力にも多く差が出てくると言われているので、益々スキルの高いパラリーガルは引く手あまたです。

なお,スキルが高いパラリーガルであっても、小規模の法律事務所では、ある程度の雑務はやらざるを得ない所が殆どです。

また、求人の時点で「法律事務なしで雑務中心を担当してくれる人」を募集している場合もあるので、この点は応募段階できちんと確認するようにしましょう。

法律の知識を得るのが大変

法律事務所でのお仕事において、基本的には難しい法律知識は不要です(特に秘書業務や一般事務)。

しかし、裁判所へ提出する書面の作成や各種法律事務を行うパラリーガルは、やはりある程度の法律の知識が必要となってきます。

法改正の他、裁判所の運用や各種書面の変更も多々あり、パラリーガルも弁護士同様、その都度ブラッシュアップしなければなりません。

また、時代の流れとともに取り扱う案件が変わることもあったりします。

育児や家事、介護などと両立しながら仕事をする人たちにとって、こうした変化に対応していくのは非常に大変なことで、なかなか知識の整理が追いつかず心身の疲弊から辞めたいと感じるケースもあるようです。

対処法

法学部卒でない方や法律の勉強をしっかりやったことがない人が、パラリーガルに必要な法律知識を独学で得たり整理するのは効率が悪いといえます。

所属事務所の弁護士に教えを乞える体制があれば申し分ないのですが、それが叶わない場合は、手続の体系を押えたり必要な法律基礎知識を学ぶのであれば、パラリーガルの実務を学べるスクールなどを使った方がよいでしょう。

事務所の経営に不安を感じる

司法制度改革によって弁護士の数が増加したことで、弁護士(法律事務所)の競争は厳しくなっています。

そのため勤務する法律事務所の経営に不安を感じるパラリーガルもいるようです。

対処法

まず、勤務先の法律事務所の経営が傾き、最悪その事務所が閉鎖となったとしても、基本的にパラリーガルは困りません。

確かに、もし自分が勤める企業が倒産したら一大事です。
再就職先を見つけるにしても,これまでと同じ正社員で同程度の待遇を得られる会社はそう簡単には見つかりません。

しかし、パラリーガルのスキルは全国の法律事務所で共通であり、そのスキルを求めている法律事務所は沢山あります。
「パラリーガルは転職に強い」といわれる所以はここにあります。

法律事務所・弁護士の競争の激しい今、多くの法律事務所が優秀な弁護士と優秀なパラリーガルを求めています。

能力の低い弁護士やパラリーガルは生き残りが厳し時代になっていますし、この流れは今後も続きます。
もちろん、これは法律事務所業界に限らず、どの業界においてもいえることです。

したがって、経営に不安要素がある事務所の場合は、悩むことなく早く事務所を移るべきです。
転職しても即戦力として活躍できるのが法律事務という専門スキルを持ったパラリーガルの強みです。

ただし、この強みを生かすためにも、スキルを上げる勉強は日々怠ってはいけません。

 

パラリーガルを辞めたいと思ったら|勢いで決めず初心に返ってやりがいを確認

パラリーガルを辞めたいと感じたら、まずは初心にかえってパラリーガルの仕事と向き合ってみましょう。
パラリーガルのやりがいを整理することで、もう一度頑張ってみようと思える可能性があります。

困っている人の役に立てる

パラリーガルは困っている人の役に立てる社会的意義の大きな仕事です。
法律事務所にやって来るのは、普通の人では解決できない法律問題を抱えた人ばかりです。

パラリーガルは弁護士のように依頼者に直接法的なアドバイスできるわけではありませんが、書類作成や裁判手続きといった弁護士のサポートを通して依頼者の問題解決に貢献できる仕事です。

受けた事件が、依頼者の希望する方向で決着を迎えたときには大きなやりがいを感じます

パラリーガルなら依頼者に近い立場で問題と向き合える

パラリーガルは弁護士のように法律の専門家ではありませんが、その分一般の人に近い立場で法律問題と向き合うことができます。
弁護士にはない素朴な疑問を持つことや、依頼者の気持ちに寄り添うことができるはずです。

弁護士が法的な視点でしか話をしないことから、依頼者がこれに対して不満を感じることも少なくありません。
このような場面でも、パラリーガルが依頼者に共感し寄り添うことで依頼者を安心させることができます。
パラリーガルは、弁護士にとっても依頼者にとっても、とても大切な存在なのです。

法律関係業務の専門性を磨ける

パラリーガルは事務職という職種でありながら、他の多くの事務職とは異なり、法律に関係する各種法律事務といった専門性を磨くことができます。

したがって、今の事務所で業務の幅(できる法律事務の幅)を広げたり、他の法律事務所へ移籍して更に専門性を高めるなど、どんどんキャリアアップしていくことが可能です。

男女ともに活躍できる

女性弁護士も多く活躍するようになったとはいえ、弁護士は圧倒的に男性が多い職種です。
一方、パラリーガルの男女比は法律事務所によって異なりますが、女性の割合が多く、男女ともに活躍できる職種です。

パラリーガルを辞めたい理由を整理しよう

なぜ自分はパラリーガルを辞めたいのか、まずは辞めたい理由を冷静に整理することが大切です。
辞めたい理由が曖昧なままで転職しても、また同じ不満を抱えてしまう可能性があります。

まずは有休を使ってリフレッシュする

法律事務所は、多くの法律問題を扱う所であることから、パラリーガルも何かと神経を使うことも少なくなく、ストレスが溜まって何となく辞めたいと感じることもあるでしょう。

この場合、まずは有給休暇を使うなどして、一旦仕事から離れ、しっかり休息をとるのがよいでしょう。
ダラダラと仕事のことばかりを考えるのではなく、気持ちを切り替えて思いっきりリフレッシュすることが大切です。

法律事務所は、比較的有給休暇がとりやすい業界ですので、是非まとまった休みをとるようにしてください。

休息をとって冷静な判断ができるようになった状態で、新たな気持ちで頑張れそうなのか、どうしても辞めたいと感じる理由があるのかを整理してみてください。

辞めたい理由が明確でないなら辞めるべきではない

  • 「何となく仕事がつまらない」
  • 「次にやりたいことがない」など

辞めたい理由が明確でない場合は、今はまだ辞めるタイミングではありません。
転職活動を開始しても前向きな退職理由を説明できませんし、「どのような場所で何がしたいのか」方向性が自分でも分からず、良い転職に繋がらない可能性が高いです。

改善される問題・改善されない問題のどちらなのかを整理する

辞めたいと感じる理由を紙に書き出してみましょう。
頭の中で考えるのではなく、辞めたい理由を視覚化することが大切です。
書き出した辞めたい理由は「改善される問題」「改善されない問題」に分類します。

改善される問題とは、

  1. 「自分の態度や受け止め方を直す余地があると理解している」
  2. 「上司への相談によって今の環境が改善される可能性がある」など

何らかのアクションを起こせば辞めたい理由が解消される可能性がある場合を指します。

この場合は、今やるべきことが明確なので、辞めずにやるべきことをするだけです。

改善されない問題とは、「上司や周囲に相談したが聞く耳を持ってもらえない」「給与が上がるよう努力して結果も出したが変わらなかった」など自分にできることはやった場合を指します。

また「労働環境が劣悪すぎる」「給与水準がほかの事務所よりも著しく低い」などの場合も、経営者のコンプライアンスの意識が低いため今の職場にいても改善される可能性は低いでしょう。

それでもパラリーガルを辞めたいなら転職も選択肢のひとつ

今の職場では不満が解消されない可能性が高いのであれば、転職も選択肢のひとつとして検討しましょう。

一般企業のように異動はほぼない

一般企業であれば全く別の部署への人事異動を申し出るなどして、新たなキャリアを築くことも可能です。
しかし法律事務所の場合は部署や職種が限られているため異動による問題解決は原則見込めません。
そのため辞めたい場合は転職が最も有効な選択肢になります。

パラリーガルにこだわらないなら職種変更も可能

パラリーガルの仕事自体が辛くて辞めたいのなら、職種変更も一つの方法です。
弁護士のように明確な定義づけがされている職種ではないため、キャリアチェンジはそれほど難しくありません。

ただし、どの職種でも未経験からの転職は年齢が低いほど有利なので早めに動き出しましょう。

パラリーガルのスキルは汎用性が高い

パラリーガルは専門性の高い職種でありながら、汎用性の高いスキルです。
特に以下のスキルは、他のの職場や職種であっても活かせるケースが多いでしょう。

事務処理スキル

パラリーガルはパソコンの操作スキル、書類作成スキル、調査スキルなど、様々な事務処理スキルがないとできない仕事です。
ほかの法律事務所はもちろん、事務職全般に求められるスキルなので転職の選択肢は広いといえます。

コミュニケーションスキル

弁護士や他の事務スタッフ、依頼者など多くの人と関わる機会が多いため、パラリーガルにはコミュニケーションスキルが不可欠です。
どのような仕事であっても必ず求められるスキルなので転職活動でアピールできます。

管理能力

パラリーガルの業務は「重要書類を期日までに提出する」「依頼者との日程調整を行う」など管理能力が不可欠です。
事務業務を中心としながら管理能力が求められる職種は多数あるためアピールできるでしょう。

パラリーガルを辞めたあとに活躍できる転職先

パラリーガルは汎用性の高いスキルを保有しているため、実は転職しやすい職種です。
どんな場所に転職できるのかを確認しましょう。

他の法律事務所への転職で悩みが改善されることがある

パラリーガルの仕事にやりがいを感じつつも、職場の体制や給与などに不満がある人は、勤務する法律事務所を変えるだけで悩みが改善される場合があります。

たとえば中小規模の法律事務所よりも大手法律事務所のほうが給与や待遇は恵まれています
個人向けよりも法人向け案件が多い事務所では、一人で何件もの案件を抱えるケースが少ないです。

これ以外にも、法律事務所ごとに職場の雰囲気やカラーは大きく異なります。
転職の際には、応募先の体制や条件等について事前によく確認しておくことが大切です。

同一地域での転職には注意が必要

同じ地域内で法律事務所から法律事務所へ転職する場合は少し注意が必要です。弁護士同士のつながりがあるため、辞め方を失敗すると応募先に悪い評判を伝えられてしまう可能性があります。同一地域(東京・大阪を除く)で転職する場合には辞め方に気をつけましょう。

 

大手企業の法務部

パラリーガルの経験から得た法律知識や各種手続きに関する法律事務スキルは、企業の法務部でも活かすことができます。

独立した法務部があるのは主に大手企業になるので、法律事務所と比べて給与や待遇が恵まれており、パワハラやいじめなどの相談窓口も設置されているなど安心して働ける環境が整っています。

法律事務所と比べて年収が大きく上がるケースが多いことから、特に男性は企業の法務部に転職する人が多いです。

一般企業の事務職

パラリーガルの事務処理スキルは一般企業の事務職への転職で存分にアピールできます。

難解・複雑な法律関係の事務手続きをしてきたことや、法律問題というセンシティブな案件への対応をしてきたことを考えれば、事務職の中でもかなり高いレベルでの事務処理スキルが備わっていると考えられるため、当然といえば当然の結果です。

事務職といっても、一般事務以外に経理・会計事務や貿易・国際事務など専門性の高い事務職もあります。

また一般企業の事務職は残業が少なめ、休日が取りやすいなどワークライフバランスを整えやすいケースも多いのが魅力です。

知的財産管理や特許事務の仕事

勤務先の法律事務所が知的財産分野を扱っていたのなら、その経験はメーカーの知財部門や特許事務所などで活かすことができます。

専門性が高い分野なので知識や経験があれば採用される可能性は高いでしょう。

もちろん、知的財産分野の経験がなくても、パラリーガルの事務処理スキルそのものが評価される場合も十分にあります。

パラリーガルを辞めたい・転職したいと思ったら転職エージェントにも相談

パラリーガルを辞めたいと思ったら転職エージェントに相談するのもようでしょう。

転職エージェントに登録すると、まずは担当エージェントとのキャリア面談が実施されます。
そこで転職の理由や今後のキャリアなどについて質問されるため、自分の口で説明することで辞めたい理由が明確になることもあるでしょう。

辞めたい理由をすぐに答えられない場合は、まだ転職するタイミングではないのかもしれません。
その時点で現職に残る選択をしても、それはそれで自分の気持ちが整理されて一歩前に進むことができます。

また、自分ひとりで転職活動を進めると、視野が狭くなり限られた選択肢の中から転職先を選ぶことになりますが、転職エージェントのサポートを受けることで多数の選択肢を提示してもらうことも可能です。

自分が思ってもみなかったよい提案をしてくれる場合もあります。

まとめ

パラリーガルを辞めたい理由は人によって異なりますが、「なぜ辞めたいのか(具体的に)」、そして「それは自らの行動によって改善される問題なのか」をきちんと整理することが大切です。

辞めたい理由が明確であり、今の職場で不満が改善される可能性が低いのなら、転職も前向きな選択肢のひとつです。

パラリーガルとしてのスキル・経験は幅広い分野で活かせるため、積極的にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 


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