パラリーガル資格制度と法律事務所への就職・転職

パラリーガル認定資格制度について

パラリーガルとは?

パラリーガルとは、弁護士の指示・監督のもとで法律事務業務を行い、弁護士の業務をサポートするお仕事です。
つまり、パラリーガルとは、弁護士が執り行う法律事務を補助する一つの専門職です。
しかし、広義では、法律事務所で勤務する弁護士秘書や一般事務職員の他、一般企業の法務部で法律事務を行う者も含め、これらを総称する意味で用いられる場合があります。

■ パラリーガルの具体的な仕事内容はこちら≫

一般社団法人 日本リーガルアシスタント協会認定
パラリーガル認定資格制度

国内唯一のパラリーガル資格制度

パラリーガルは、その専門性の高さにもかかわらず、これまで資格制度がありませんでした。
入所間もない新人さんも、10年以上のキャリアがあるベテラン職員さんも、全て「法律事務職員」という位置づけでした。

近年、パラリーガルの需要が高まる中で、日本弁護士連合会(日弁連)も、「事務職員能力認定試験」を実施していますが、受験要件として法律事務所での実務経験が一定以上求められていることから、現在のところ実務未経験者が受験することはできません。

現在、誰もが取得できる(受験できる)パラリーガル資格は、日本リーガルアシスタント協会が実施しているものだけです。


AG法律アカデミーは、日本リーガルアシスタント協会の指定校となっています。
(パラリーガル認定資格講座の実施校)

■ AG法律アカデミーの資格取得講座の特徴はこちら≫

パラリーガル資格の種類

一般社団法人日本リーガルアシスタント協会は、国内でパラリーガル認定資格が取得できる唯一の機関となります。
この資格は、3段階に分かれており、個々のレベルに合わせて資格が取得でき、法律事務所での実務経験が無くても、誰でも受験可能です。


  • エレメンタリー・パラリーガル(初級)
  • インターメディエイト・パラリーガル(中級)
  • アドバンスド・パラリーガル(上級)
パラリーガル資格種類
■ 3つの資格取得コースと具体的な学習内容はこちら≫

パラリーガル認定資格5つの強さ

  1. パラリーガル資格を取得することで、単なる事務職員ではく、スキルを客観的に証明することが可能
  2. 採用する側は、パラリーガル資格を持った者を採用することで、新人教育の負担が軽減
  3. 実務経験者を採用したくても、それがなかなか困難な今、実務未経験者でも有資格者は益々有利
  4. パラリーガルスキルは、全国の法律事務所で共通であるため、とにかく転職に強い
  5. パラリーガルスキルは、法律事務所のみならず、企業法務部などでも需要が高く発揮できる


パラリーガル認定資格試験 受験要件

【エレメンタリー・パラリーガル】<Elementary Paralegal>

以下の1.又は2.何れかの要件を満たしていること。
  • エレメンタリー・パラリーガル認定資格講座を修了していること。
  • 1年以上法律事務所での実務経験があること。
  •  【インターメディエイト・パラリーガル】<Intermediate Paralegal>

    以下の1.又は2.何れかの要件を満たしていること。
  • エレメンタリー・パラリーガル資格を有し、インターメディエイト・パラリーガル認定資格講座を修了していること。
  • 1年以上法律事務所での実務経験があること。
  •  【アドバンスド・パラリーガル】<Advanced Paralegal>

    以下の要件を満たしていること。
  • インターメディエイト・パラリーガル資格を有し、アドバンスド・パラリーガル認定資格講座を修了していること。

  • ■ 講座カリキュラムの詳細と日程はこちら≫

    日本弁護士連合会 法律事務職員能力認定試験

    法律事務職員能力認定試験の概要

    【受験資格】
     時点で、法律事務所に勤務する事務職員、公務所又は企業その他の団体において弁護士の事務を補助する者。

    【出題範囲】
     事務職員能力認定制度に基づく研修会実施科目(基本8科目、応用7科目)から出題。

    【研修会科目】
     <基本>   
  • 民事訴訟と事務職員の役割
  • 民事執行総論,債権執行
  • 債務整理総論,破産ならびに個人再生手続の概要
  • 民事保全手続
  •  <応用>   
  • 訴訟以外の民事手続き,裁判外手続
  • 不動産競売,その他の民事執行
  • 破産管財
  • 民事訴訟の構造,弁護士倫理と事務職員倫理

  • 日本リーガルアシスタント協会のパラリーガル資格制度と
    日弁連の法律事務職員能力認定試験の違い

    違いのポイント

    1. 日弁連の認定試験は、現役の法律事務職員等のみが受験可能
    2. 日本リーガルアシスタント協会の認定資格試験は、実務経験の有無を問わず、講座を修了していれば誰でも受験可能
    3. 日本リーガルアシスタント協会の試験は、合格すると資格(民間資格)が付与される

    日本リーガルアシスタント協会の資格の特徴

    資格は、初級・中級・上級に分かれており、 ご自分のスキルやレベルに応じて、無理なく段階的にパラリーガル資格を取得できます。
    資格取得に関する講座は、パラリーガル(法律事務職員)を育成するためのカリキュラムとなっているため、大学の講義やその他法律系資格試験の勉強とは異なり、法律事務の実務に特化した内容となっています。

    特に、エレメンタリー・パラリーガル(初級)の資格取得講座については、「法律を全く学んだこともなければ、法律事務所で働いたこともない」という方を念頭に置いたカリキュラム及び講義となっていますので、未経験者でも全く心配はいりません。
    講師陣も、弁護士やパラリーガル経験者、税理士など、それぞれの分野のエキスパートが、様々な方向から丁寧にレクチャーしていきます。

      パラリーガル資格取得講座は、通学クラスのみならず、通信クラスもありますので、お仕事やお住いの都合で通うのが難しい方でも受講可能です。
    通信クラスは、インターネット環境があれば、24時間いつでも学習できます。
    また、講義の中でわからなかった箇所については、個別に補講を実施したり、就職サポートとして個別就職対策を行うなど、受講生へのフォローする体制も整っています。
    ■ 通信クラスの詳細はこちら≫


    パラリーガル資格が法律事務所の就職・転職に強いわけ


    法律事務所 未経験者の場合

    色々な事務所の弁護士さんとお話する中で、以下のような声をよく聞きます。
    「事務所に入って、1年で辞めてしまった・・・。」
    「裁判所からの電話応対が、できるようにならない。」
    「なかなか裁判手続きの流れが理解できない。」
     
    実は、法律事務所に就職・転職したはいいけど、入った後で、「思っていた仕事と違う・・・」という理由で、直ぐに辞めてしまう人も少なくありません。
    せっかく時間を掛けて、新人を教育してきたのに、1年そこそこで、「イメージと違った」といって辞められては、採用する側からしたら、たまったものではありません。
    人を育てるのには、時間とコストとエネルギーが掛かります。

    また、一人の事務職員の能力は、弁護士の仕事に大きく影響します。
    小規模の事務所であれば、この点は特に顕著です。
    したがって、弁護士は、
    「ドラマのイメージで応募してきてないだろうか?」
    「どの程度この業界のことを理解して来ているのだろう?」
    「法律事務の適正はあるだろうか?」
    といったことを、とても気にします。
     
    パラリーガル資格を取得した修了生を採用された弁護士の先生方に、その採用理由を聞くと、
    「貴重なお金と時間を使って勉強してきたわけだから、本気でパラリーガルになりたいと思っているんだろうな。」
    「既に法律事務の基礎を学んできたわけだから、入った後で、『思っていた仕事と違う』とはならないだろう。」
    「実務経験は無いけど、全くの素人よりは、仕事を教えるのが楽だろう。」
    と回答される方が多いのです。
     
    資格は、法律の専門知識を推し量るべく要求されているわけではないので、必須ではありません。
    しかし、パラリーガル資格は、「パラリーガルを目指す真剣さ」と「法律事務実務に関する基礎知識」を有していることを強く推定させることから、法律事務所間の競争が激しい現在、法律事務所への就職・転職に際し、その選考過程で有利に働いているというのが現実です。

    法律事務所 経験者の場合

    改めて言うまでもありませんが、この業界、法律事務所での実務経験がある人は、とにかく転職に強いわけです。

    法律事務所は、北は北海道から南は沖縄まで全国にありますが、法律事務の仕事はどこの法律事務所であっても、その基本は同じです。
    なぜなら、裁判手続きの流れや各種事務手続きは、法律や規則で決まっているからです。
    したがって、これまで培ってきた法律事務スキル(パラリーガルスキル)は、全国どこの法律事務所でも生かせます。
    「パラリーガルは転職に強い」といわれる所以はここにあります。

    しかし、「転職に強い」というのは、当然ながら、それなりのスキルがあるというのが前提です。
    「電話応対やお客さんの応対業務しか経験がない」
    「コピーや外回りのみの担当だった」
    「経理や給与計算しかやったことがない」
    というのでは、法律事務のスキルがあるとは言えず、採用する側からすると未経験者とあまり変わりません。

    また、書証の準備をしたり、裁判所提出書面を作成したり、一定の法律事務スキルがある人であっても、例えば、
    「裁判所にファックス出来るものと出来ないものの違いや、その法的根拠」
    「各事件の管轄裁判所とその根拠」
    「家事事件の種類とその手続きの流れ」
    「交通事故の逸失利益の計算」
    「破産管財や個人再生手続きの流れとその事務処理」
    などについて、よく理解せず何となく日々事務処理をしてしまっている人は少なくないと思います。

    目の前の業務をただ単に処理するだけではなく、手続きの全体的な流れや根拠(条文)をきちんと押さえ、そのうえで業務を進めて行くようにすると、様々な応用が利くようになります。
    そして、パラリーガルスキルも効率良く上がっていきます。

    しかし、それにはある程度時間をかけて各関係法令や裁判所の運用を勉強する必要がありますが、日々の業務中にこれらを勉強をするのは、なかなか難しいでしょう。
    また、弁護士も毎日忙しいので、弁護士からしっかりと丁寧な教育を受けられる事務所は、殆ど無いに等しいかと思います。

    更に、どのようなパラリーガルスキルが身につくかは、勤務する事務所によって異なります。 交通事故専門の法律事務所で働いていたパラリーガルは、交通事故事件に関する事務手続きや、これに関する法的知識が豊富だったりします。 けれど、多くの事務所が取り扱う、離婚や相続といった家事事件や破産事件に関するスキルは、基本的には身につかないことになります。

    そこで、パラリーガル資格を取得することで、
    「前の事務所は交通事故専門の事務所だったが、交通事故事件以外の家事事件や破産管財事件に関する、基本的な実務知識は持っている」というアピールが可能となります。

    単に「講座等で勉強した」ということに留まらず、資格を取得することで「スキルの客観的証明」となるので、他の法律事務所に転職する際、パラリーガル資格は大きなアドバンテージとなります。

    パラリーガル資格以外で法律事務所の就職に有利となる資格

    マイクロソフト オフィス スペシャリスト検定

    通称「MOS検定」です。
    エクセルやワードなど、マイクロソフトオフィス製品の利用スキルを証明できる資格です。

    法律事務所のお仕事では、パソコンスキルは必須となります。
    最近は、面接試験などと合わせて、パソコンのスキルチェックをする事務所も増えてきています。
    AGの受講生の多くもそうですが、ただでさえ緊張しているのに、いつも使っている自分のパソコンとは違うパソコンで操作するとなると、普段の力は発揮できません。

    しかし、MOS検定を持っていると、
    「MOSを持っているのだから、まあ基本操作は大丈夫だよね」
    となることが多いです。
    MOS検定を取得することによって、事務処理に必要なパソコン操作ができることを客観的に証明できます。
    マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)公式サイト

    簿記検定

    小規模・中規模の法律事務所では、法律事務以外にも秘書業務や一般事務業務全般をやることが殆どです。
    そこで、「簡単な経理もやって欲しい」という事務所は少なくありません。
    したがって、経理経験のある人は重宝されることが多いです。

    また、経理経験の無い人も面接で「経理はできますか?」と聞かれた際に、「できません」と答えてしまうよりも、「実務経験はありませんが、簿記3級は持っています」と答えられると印象が全然違ってきます。

    もし余裕があれば取得されることをお勧めします。
    簿記(日本商工会議所)公式サイト

    秘書検定

    これもメジャーな資格ですが、秘書検定に合格することで、秘書としてのスキルを証明できます。
    パラリーガル(法律事務職員)は、弁護士のスケジュール管理や新幹線・ホテルの手配の他、クライアントの応対や弁護士と同行して顧問先企業へ行ったりすることもあります。

    したがって、パラリーガルには最低限のビジネスマナーが備わっている必要があるわけですが、特に、社会人経験の無い学生さんの場合は、この点を心配されてしまうことが多いです。
    ですので、資格の難易度もそれほど高くないですし、時間に余裕があれば取得されることをお勧めします。
    秘書検定(実務技能検定協会)公式サイト

    その他の資格

    企業法務を中心に取り扱う事務所などでは、TOEICや中国語検定が有利に働くことが多いです。
    大手の法律事務所ですと、応募条件とされるTOEICのスコアは800点くらいが目安となります。