パラリーガル(法律事務所)に英語力は必要?
パラリーガルには、必ずしも英語力が求められるわけでがありません。
内の法律事務所において、離婚や相続、交通事故といった、主に一般民事事件を扱う事務所であれば、英語力が求められることは、ほとんどありません。
したがって、英語が苦手な方も、全く心配はいりません!
しかし、中には一定の英語スキルを要する法律事務所もあります。
実際、法律事務所の求人を見ると、高い英語力を要求しているものもあったりします。
では、英語力を要求される法律事務所とは、どのような事務所なのでしょうか?
以下,具体的にお話をしていきます。
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パラリーガルに英語力を求める法律事務所とは?
企業法務を中心に扱う大手の事務所では、英語力が必要となることがあります。
これらの事務所で扱われる事件は、例えば、国内外の企業に関するM&A等の渉外業務や企業の法務監査、ファイナンスや知的財産案件など多岐にわたります。
大手の企業法務系の法律事務所や、外資系企業関係の事件を取り扱う法律事務所では、海外企業や外国人の弁護士とのやり取りも多いことから、ある程度の英語力が必要となります。
では、具体的に、これらの法律事務所では、どの程度の英語力が求められるのでしょうか?
こうした法律事務所で求められる英語力について解説していきます。
英語必須の法律事務所で要求される英語力のレベルはどのくらい?
法律事務所が取り扱う案件の種類や、そのパラリーガルが担当する業務内容によって、要求される英語力のレベルは異なります。
秘書業務の場合
来客の対応や電話応対、弁護士のスケジュール管理といった、主に秘書業務を担当する場合には、日常会話程度の英語力があれば大丈夫な事務所が多いでしょう。
また、事務所によっては、国内秘書と国外秘書に分かれている事務所もあります。
国内秘書の場合には、さほど高い英語力は求められないことが多いようですが、それでもやはり、英文のメールや書面も取り扱いますし、事務所内には外国人の弁護士さんもいますので、最低限の英語スキルは必要だと考えておいた方がよいです。
では、具体的に採用試験の際には、どのような英語スキルチェックがなされるのでしょうか?
もちろん、これも事務所によって異なるわけですが、まず、どこの事務所もTOEICのスコアは一つの資料となります。
概ね600〜800点くらいが基準になるでしょう。
そして、筆記試験の他、英語でどの程度コミュニケーションがとれるか確認するため、英語での面接や電話応対(ロープレイング)が行われることも多いです。
パラリーガル業務(法律事務業務)の場合
企業法務を専門とする弁護士は、企業のM&Aやファイナンス(資金調達)、法務監査やコーポレートガバナンス、特許や著作権などの知的財産に関する案件など、企業にまつわる様々な法務業務を行います。
そして、クライアントである企業に対して、質の高いリーガルサービスを提供するためには、弁護士は、常に膨大な資料や情報を整理する必要があります。
そこで、多忙な弁護士に代わり、最初のドキュメントの作成(情報収集)部分を、パラリーガルが担当します。
このようなパラリーガルのことを、「ドキュメンテーション・パラリーガル」と呼んだりします。
弁護士の指示のもと、データベース等を利用して法令や判例検索をする他、国会図書館等にも出向きながら、文献調査や様々な情報収集を行い、弁護士が求めるドキュメントを作成するという仕事をします。
これらの業務の過程では、英文の資料を翻訳したり、海外のクライアントに対して英文で資料を作成したりする必要が出てきます。
したがって、「パラリーガル業務」を担当する場合に求められる英語力は、日常会話程度よりも、さらに高度なレベルが要求され、職種によってはネイティブ並みの英語力が求められることもあります。
この場合ですと、TOEIC800〜900点以上のスコアが求められることが多いでしょう。
しかし、英語力が高く、TOEICスコアが900点以上あるような人でも、法律用語は専門性が強く、こうした専門的なボキャブラリを持った人は殆どいないでしょう。
したがって、こうした法律事務所でパラリーガルとして活躍している人たちも、法律的な英語力ゼロで入ってくる人は少なくありません。
日々の業務では、専門的な法律用語が飛び交うわけですが、入所してから法律用語の英語力(語彙力)を少しずつ勉強して、着実にスキルを上げて行くという人が多いです。
英語力を必要としない法律事務所が大半
英語力が特に要求される法律事務所は、基本的には、大規模の企業法務系の事務所や外資系企業の案件を多く扱う事務所くらいです。
日本国内の法律事務所の9割が、小・中規模事務所となります。
そして、その殆どの法律事務所では、日本人や国内の企業を顧客としており、英語力が必須ということはあまりありません。
もちろん、このような事務所も、時々は、外資系企業の案件について取り扱うこともあり、英語が必要になることもあります。
しかし、そのときは、翻訳を外注をしたり、これらの案件を得意とする専門の事務所と提携をしたりしているケースが多いため、そこまで高度な英語力は要求されません。
仮に英語力が要求されるとしても、せいぜい簡単な日常会話レベルで足りることがほとんどです。
また、最近は翻訳アプリやソフトの精度が高く、一般企業でもそうですが、ひと昔ほど英語力は求められなくなってきています。
それよりも、やはりコミュニケーション能力と事務処理能力の方が重要です!
いくら英語スキルが高くて、これらの法律事務所に入れたとしても、コミュニケーション能力と事務処理能力がなければ、長く続けることはできません。
裏を返せば、英語力が少し足らなかったとしても、コミュニケーション能力と事務処理能力が高ければ、絶対にパラリーガルとしてやっていけます。
ですので、英語力に自信のない人も、パラリーガルのお仕事に興味があれば、ぜひ、どんどんチャレンジしてくださいね!
AG法律アカデミー
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