実際の事件は刺激的!「事件記録」を閲覧してみよう!

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事務職診断

パラリーガルが法律事務を扱うときに必ず携わることになるのが、訴状、答弁書、準備書面をはじめとする訴訟に関係のある書類の確認作業です。

事件記録

誤字脱字の確認といった基本的なことはもちろん、慣れてくると、論理構成のチェックなどを任せられることも。

そして、これらの訴訟に関する記録は、相手方が裁判所に提出したものや、裁判所が作成した書類とあわせて「事件記録」となり、裁判所書記官が管理することになります。

裁判が進行中の刑事事件では、被害者とは無関係な一般の人が事件記録を閲覧・謄写することは基本的にはできませんが、民事訴訟の事件であれば、基本的には誰でも閲覧・謄写できます

※ただし、民事事件でも「訴訟」以外の調停や審判の記録は閲覧・謄写することができないのでご注意を。

「事件記録」を閲覧してみよう!

実は、この「事件記録」には、
離婚、交通事故、相続関係のゴタゴタ、親子関係の不存在確認など、普通の人が一生に一度経験するかしないか微妙なラインといった事件が山ほど含まれています。

そういう意味では、テレビドラマや小説よりも興味深いものも多数存在します。

また、事件記録には、訴訟に至るまでのそれぞれの関係者の人生のドラマがあり、そのひとつひとつが大変刺激的で、ますます依頼者のために頑張らねば、と身が引き締まります。

閲覧するだけでも刺激的なこの事件記録ですが、パラリーガルの目線からだと、よりおもしろい発見があります。

たとえば、

  • 訴訟や答弁書、陳述書等は、それらの書き方のヒントを教えてくれます。
  • 相手方弁護士が訴訟代理人となった他の事件の事件記録を閲覧すれば、
    その弁護士がどんな弁護士か(弁護士のレベル、文書の癖、
    訴訟に傾ける努力の程度、裁判への出頭の有無など)がわかります。
  • 裁判官の関与した他の事件の事件記録を閲覧すれば、
    裁判官がどのような人柄か(尋問時の態度、判決文の論理構成、
    どのような先入観や偏見がありそうかなど)がわかります。
    特に、同種の事件に関与していれば、その裁判官が何を重視して
    判決文を書いたかどうかがわかり、現在の訴訟のヒントになります。
  • 自分の勤務先の弁護士の関与した事件記録を閲覧すれば、
    弁護士の好みの文書(文の長さや論理構成など)がわかるため、
    より弁護士の意図をくんで書類を作成できるようになります。

判例検索サービスを利用して誰でも検索・閲覧できるので、パラリーガルを目指すという方は、是非一度、実際の事件記録に触れてみてくださいね!

※参考:裁判所ホームページ「裁判例情報(令和6年12月7日現在)

 

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