パラリーガルの全てがわかる!パラリーガルになる最も効率的な方法

woman2

 

パラリーガルとは

パラリーガルは、弁護士の指揮・監督の下で法律事務を行い、弁護士をサポートするお仕事です。

実務では、法律事務所に勤務する弁護士以外の人を「法律事務職員」という言い方をすることが多いですが、近年その業務内容によって、「弁護士秘書」や「パラリーガル」といったように職種を分けている法律事務所が増えてきています。

弁護士秘書が、弁護士のスケジュール管理や来客応対を主な業務とするのに対し、パラリーガルは裁判所提出書類の作成・ドラフトや判例・法令調査など、主に法律事務業務を行います。
 

パラリーガルは誰でもなれる!

法律事務所で弁護士をサポートするお仕事と聞くと「パラリーガルって難しそう・・・」と思われるかもしれません。

しかし、パラリーガルになるためには、国家試験の受験は必要ありませんし、難しい法律知識も求められません。

したがって、弁護士や司法書士と異なり、難しい試験を突破する必要はなく、誰でもできるお仕事です。
 

パラリーガル資格は就職・転職に強い!

パラリーガル(法律事務職員)は、法律事務未経者でもなれます。

もちろん、法学部出身である必要はありませんし、企業等において法務部の経験が無くても全く問題ありません。

しかし、近年パラリーガルの需要が高まっていることと併せて、パラリーガルの人気が急激に上昇していることから、法律事務所への就職・転職は「パラリーガル資格」を持った人が圧倒的に有利です。
 

パラリーガル資格が法律事務所の就職・転職に強い理由

確かに、パラリーガルは国家資格ではないですし、未経験者でもなることは可能です。

しかし、「法律事務所」という法律のプロフェッショナルが働く職場ですから、入った初日から法律実務に関する専門用語は飛び交います。(単なる秘書業務であれば別です。)

ですので、「未経験者でも入れますが、全く知識がないと入ってから苦労する」というのが正しい表現だと思います。

そして、法律事務所という職場は、弁護士もスタッフも非常に忙しく、一般企業のように人員も多くないため、ほとんどの法律事務所では、丁寧なOJTができないというのが現実です。

こうしたことから、全く何の実務知識も無い未経験者を採用して一から指導・教育するというのは、法律事務所や弁護士にとって大きな負担となります。

法律事務所サイドが一番欲しい人材は、法律事務所での勤務経験(パラリーガル経験)のある人です。
しかし、パラリーガルの需要が高まっている今、法律事務所も実務経験をなかなか採用できないというのが現実です。

そこで、未経験者を採用するのであれば、実務経験は無くても一定の裁判手続の流れを理解し、その中で取り扱う基本的な事務書類の作成や裁判所とのやり取りが可能な、「パラリーガル資格を持った人を採用したい」となってきています。

また、法律事務所での実務経験がある人を採用する場合でも、パラリーガル資格を持った人であれば、そのスキルが客観的に証明されているので、実務経験がある人もパラリーガル資格を持っていることはとても大きな強みとなります。
 

パラリーガルの仕事内容

弁護士のサポートを行う法律事務職員の仕事は、「秘書業務(一般事務業務)」と「パラリーガル業務」の大きく2つに分けられます。

 

秘書業務(一般事務業務)

秘書業務としては、まず、電話・来客応対や弁護士のスケジュール管理、出張に伴うチケットや宿泊ホテルの予約などがあります。

また、一般事務業務としては、郵便処理や経理処理の他、戸籍・住民票、不動産登記簿謄本といった公的書類の取り寄せや、弁護士が作成した裁判所提出書類の誤植チェック、証拠書類の提出準備などがあります。

 

パラリーガル業務

離婚・相続等の家事事件、交通事故事件、労働事件、破産債務整理事件等の一般民事事件を主に扱う法律事務所では、訴状や申立書等のドラフト、裁判所提出資料の作成、判例や文献の調査などが中心となります。

一方、M&A(企業の買収や合併)や監査業務、ファイナンス(資金調達)や知的財産案件等を扱う企業法務が中心の事務所では、会社設立の手続や株主総会資料の作成、契約書のドラフトや翻訳などを行うことが多いです。

また、大手の法律事務所では、パラリーガルも各専門分野に分かれて配属され、弁護士へ報告するための調査・情報収集を行うドキュメンテーション・パラリーガルと呼ばれる人たちもいます。

このように、一般民事系の法律事務所と企業法務系の法律事務所で、パラリーガル業務の内容も異なってきます。

そして、一般民事系の法律事務所のパラリーガルは、幅広く様々な事件に関する法律事務に携わることから、「ゼネラリスト・パラリーガル」と呼ばれ、企業法務系の法律事務所では、パラリーガルも各専門分野の法律事務を行うことが多いことから「スペシャリスト・パラリーガル」になることが多いと言われています。

また、中規模・小規模の法律事務所では、パラリーガルが秘書業務や一般事務を兼ねることも多いですが、大手の法律事務所では、基本的には秘書とパラリーガルは明確に区別されていて、一般事務もその業務内容によって部署が分けられています。
 

パラリーガルに求められるものを知ろう!

他のパラリーガルやスタッフと協力し、弁護士が仕事のしやすい環境を整えるのがパラリーガルの仕事です。

したがって、まずパラリーガルに求められるのは、①高い事務処理力、②常に周囲の状況や先を読んで仕事のできる洞察力、③事務所内のメンバーとはもちろんのこと、裁判所や弁護士会の職員とも円滑に業務を行えるコミュニケーション力です。

そして、各事件(分野)に関する法律知識や各種事務手続の勉強は常にしていく必要があります。
例えば、一般民事系の法律事務所であれば、民法や民事訴訟法の最低限の基礎知識の他、訴状や申立書の作成、相続人の調査(相続関係図の作成)、交通事故処理の流れ、破産事件の手続、刑事事件に関する事務などの知識を学んでいく必要があります。

また、企業法務系の法律事務所では、会社法の基本知識や金融知識の他、様々な文献から必要な情報を収集・整理し、それを文書でまとめるドキュメンテーション力が求められますので、これらに関して少しずつ勉強してく必要があります。

なお、企業法務系の法律事務所では、海外の企業(法律事務所)とのやり取りも多いため、英語での電話・メール応対や翻訳業務が必要となることもあり、このような法律事務所では英語スキルが求められます。

このように、一般民事系の法律事務所と企業法務系の法律事務所で、求められるスキルも変わってくるため、自分が希望する法律事務所が主にどのような事件を扱っていて、どのような能力が求められるのかを確認することが大切です。

そして、自分のキャリアやスキルと照らし合わせたうえで、具体的に応募先の事務所を決めていくのが、効率よく法律事務所への就職・転職を行う第一歩です。
 

効率よくパラリーガルになる方法

第一に相手(法律事務所)が求めているスキルを知ることです。
これは、上記で説明させて頂いたとおり、事務所により違いがあります。
自分のキャリアやスキルとマッチしない法律事務所に応募しても、それは時間の無駄です。

次に、法律事務未経験の人は、「パラリーガル業務」にこだわらず、まずは秘書や一般事務で法律事務所に入ってしまうことです。
特に弁護士秘書の求人の場合は、法律事務の経験が問われないことがほとんどです。弁護士秘書から始めて、一般事務や簡単なん法律事務を覚え、そこから少しずつ経験を積んで法律事務の幅を広げ、パラリーガルになって行く人も多いです。

そして、法律事務実務の基礎を学んで、パラリーガル資格(JLAA認定)を取ってから就職・転職活動を始めた方が、今では圧倒的に効率が良いです。

理由は、先にも述べたとおり、全くの未経験者を採用した場合、専門用語から基本的な書面の内容についてまで、一から指導・教育するというのは法律事務所にとってかなり大きな負担となるからです。

したがって、法律事務所での実務経験の有無にかかわらず、法律事務実務の基礎をある程度押さえたうえで入って来てくれるというのは、応募者側が思っている以上に採用する法律事務所サイドとしては大きなことなのです。

特に、法律事務所での実務経験が無い人は、パラリーガル資格を持っているのとそうでないのとでは、今では入りやすさ(採用されやすさ)が全然違います。

数年前までとは異なり、パラリーガル人気もあってパラリーガル希望者(応募者)が増えた今では、法律事務所への就職・転職に際して、パラリーガル資格はとても大きく強い武器になります。

そして、最後は、法律事務所業界に適した就職・転職活動を行うことです。
法律事務所と一般企業とでは、求められる人材が少し異なるため、一般企業への就職・転職活動と同じように進めていたのでは、思うように結果が出なかったりするので、非常に効率が悪いです。
具体的には、弁護士が好む職務経歴書の書き方や面接での受け答えのコツをしっかり押さえることです。
 

パラリーガルの給与・福利厚生

パラリーガルの給与や待遇は、事務所の規模や雇用形態により幅があります。
一般的には、大規模の法律事務所の方が、中規模・小規模の法律事務所よりも給与は高めで、福利厚生や研修制度なども充実している傾向にあります。

 

給与・賞与

国内の法律事務所の約9割が中規模・小規模事務所となりますが、これらの事務所の場合、年収250万円〜500万円が相場となります。
パラリーガルのスキルは個々の差が大きいので、そのスキルの高さに応じて給与にも幅があります。

なお、一般的には、弁護士秘書よりもパラリーガルの方が年収は高い傾向にあります。
また、四大法律事務所と呼ばれる事務所をはじめ、大手の法律事務所におけるパラリーガルの年収は、500万円〜600万円程度が相場ですが、スキルによっては800万円以上というパラリーガルもいます。

賞与に関しては、近年、支給される法律事務所が多くなってきています。
ただし、弁護士1〜2名といった小さな個人事務所では、未だ賞与が無いところもあります。

 

福利厚生

近年、福利厚生が充実した法律事務所も増えてきています。
中規模・小規模の法律事務所であっても、社会保険は完備されている事務所がほとんどです。

これまでは、社会保険が整っていない法律事所は少なくありませんでしたが、ここ数年で最低限、社会保険は完備されている事務所が急激に増えました。
ただし、弁護士1〜2名といった小さな個人事務所では、未だ社会保険が無いところもあります。
その他、パラリーガルのスキル向上のため、研修制度や資格取得支援制度が整っている法律事務所もあります。

パラリーガルは専門スキルであり、一朝一夕に身につくものではありません。
したがって、法律事務所にとって、高い法律事務スキルを持ったパラリーガルは、とても貴重な人材です。

そこで、事務所によっては、雇用・育成したパラリーガルを他の法律事務所に流出させないため、産休・育休取得した後、職場復帰しやすい制度や、再就職しやすい制度を設けている所も少なくありません。

女性は男性以上にライフイベントやライフスタイルの変化に伴って働き方大きく変わるかと思います。結婚や出産の際に給料がどうなるのかはもちろんのこと、福利厚生も重要になってくると思いますので、法律事務所を選ぶ際にはしっかり確認しておきましょう。
 

パラリーガルの将来性

司法制度改革によって弁護士の数が増加し、弁護士間(法律事務所間)の競争も激しくなってきている一方で、経済や企業のグローバル化は凄い速さで進んでいます。
M&A(企業買収・合併)や知的財産問題をはじめ、企業を取り巻くコンプライアンス問題。

また、外国人の増加に伴って増え続ける労働問題や人権問題、或いは、外国人との離婚に生じるハーグ条約問題。
更には、国内の高齢化社会によって年々件数を増す成年後見問題や相続問題。

こうした時代の流れにおいて、弁護士の活躍の場面は広がっていますが、弁護士にはこうした変化に応じて社会が求めるニーズに合ったリーガルサービスを提供することが求められています。

そして、このような時代の中で、クライアントが満足する迅速且つ質の高いリーガルサービスの実現を図るためには、法律事務スキルを持った優秀なパラリーガルの存在が不可欠です。

弁護士の競争が激しい今、多くの法律事務所が高い法律事務スキルを持ったパラリーガルを採用したい考えいます。
その証拠に、ひと昔前までは、事務職員を採用するのにコストを掛けるというのことは、ほとんどの法律事務所では考えられなかったことです。
それは、これまでは、ある程度の秘書業務と簡単な一般事務をやってくれたらそれでよいとされていたからです。

しかし、近年、多くの法律事務所が、多額の予算を組んでまで、様々なエージェント(人材紹介会社)を利用して優秀なパラリーガルの獲得に力を注いでいます。

また、パラリーガルの立場から見ても、パラリーガルという仕事は非常に魅力的なお仕事です。

弁護士をサポートすることを通して、自らも社会に大きく貢献できるという社会貢献度の高さのみならず、専門スキルが身につくことから、全国どこの法律事務所でも即戦力として働けるというメリットがあります。

つまり、「転職に強い専門スキル」という点が、パラリーガルの大きな魅力です。

パラリーガルの需要が益々大きくなる中、弁護士の右腕として様々な法律事務をこなせる優秀なパラリーガルのニーズは、今後も一層高まることが予想されます。