「バイト敬語」をつかっていませんか?
パラリーガルのお仕事が法律「事務」とはいっても、
「接客」も職務に含まれることがほとんどです。
接客時には、当然、敬語をつかいます。
ところで、学生時代や社会人の時に接客業をされたことがある方なら、
一度は「バイト敬語」を注意されたことがあるのではないでしょうか。
今回は、無意識のうちにつかってしまいがちな
「バイト敬語」について再確認をして、
今後間違えて使用しないよう注意を喚起しておきましょう。
|「バイト敬語」って何だろう?
「バイト敬語」は、アルバイトが頻繁に使用する間違えた敬語です。
一見正しいように見える上に、相当な人が誤りに気付かずに使用しているため、
自分でも間違いに気が付くことが難しいという特徴があります。
|「バイト敬語」を見ていこう!
一般に間違いやすい「バイト敬語」と
正しい敬語について以下、見て参りましょう。
「1000円になります。」
「~になる」というのは、変化する場合に使用する言葉です。
お会計が1000円に変化するという訳ではないため、
この場合は「1000円で(ございま)す。」が正解です。
「1000円からお預かりします。」
「~から」は格助詞と呼ばれ、
「~から~まで」というように起点を表すときに使用する言葉です。
この場合は「1000円、お預かり致します。」が正解です。
「1000円ちょうどお預かりします。」
ちょうど頂いた場合は、返すお釣りが存在しないため、
「お預かりします」という言葉は使用しません。
「1000円ちょうど頂戴いたします。」が正解です。
「レシートのお返しです。」
「お返し」というのは、
預かったものを返す場合に使用する言葉です。
レシートはお客様から預かったものではないため、
この場合は「レシート(のお渡し)でございます。」が正解です。
「こちらでよろしかったでしょうか?」
直前あるいは現在の行為について
「かった」と過去形を用いる点が間違いです。
「こちらでお間違えございませんか。」や
「こちらでよろしいですか。」が正解です。
「代金のほうは、1000円でございます。」
代金は「のほう」とぼかす必要がありません。
この場合「代金は、1000円で(ございま)す。」が正解です。
「辛い物も大丈夫です。」
「大丈夫」はビジネスシーンでは使用しません。
この場合「辛いものも食べられます。」と
「大丈夫」の内実をしっかり表現しましょう。
「アイスとホットどちらにいたしますか?」
「いたす」は謙譲語です。失礼にあたります。
この場合は「アイスとホット、
どちらになさいますか?」が正解です。
「明日はお休みさせていただきます。」
「させていただく」は、強い意志が込められた言葉ですので、
お願いをする際に使用するには適しません。
また、自分が休む場合に「お」を付している点も誤りです。
この場合は「明日は休みを頂戴します。」が正解です。
なお、自社の者以外に休みである旨を伝える場合は、
「いただく」「頂戴する」という表現も間違いです。
「いただく」は他人に何かを与えてもらう意なので、
「休みをいただく」というのは、自社を持ち上げた表現だからです。
この場合は「あいにくですが」とクッション言葉を前置きしたうえ
「Aは本日休みをとっております。」と表現しましょう。
たかが敬語、されど敬語。
正しい敬語をつかうことで、印象はグッと良くなります。
是非、覚えておいてくださいね!
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