パラリーガルにやりがいを感じる瞬間とやりがいを高める為にできること

パラリーガルの仕事でやりがいを感じる場面として一般的に言われるのは、取り扱う業務が専門的で法律問題についての試行錯誤ができること、法律相談に訪れる方、弁護士のサポートができることなどがあります。

特に、相談時には悲壮感の漂っていた方が、無事に問題を解決し、笑顔になった姿が見られるというのは、何ものにも代え難い喜びを感じられるでしょう。

また、パラリーガルの仕事は社会貢献度が高いところも大きな魅力の1つです。

弁護士法により、弁護士の使命は「基本的人権を擁護し、社会正義を実現する」こととされています。その弁護士をサポートするのがパラリーガルの仕事であり、パラリーガルの業務の目的や目指すべき方向性は弁護士と全く同じといえます。

つまりパラリーガルは、弁護士同様、依頼者の権利・自由・財産・生命を守り、社会正義のために仕事を行うのです。困っている人を笑顔にするのが、パラリーガルの醍醐味といえるでしょう。

本記事では、パラリーガルにやりがいを感じる場面や、パラリーガルとしてもっとキャリアステップし、ひとつ上のステージに上がれる『パラリーガル心理士』についてもご紹介します。

パラリーガルのやりがいや魅力とは

法律事務所で勤務するパラリーガルには、前面に立つ弁護士が仕事を進めやすいように、秘書業務や法律事務を通して弁護士を主体的にサポートしていく能力が求められます。

女性に人気な職業

細かな気配りや気遣い、また高い事務処理力といった能力を発揮できる女性は、職場で重宝されるでしょう。また、すでにパラリーガルとして働く女性が多くいるため、職場環境が女性にとって働きやすいものになっているところも少なくありません。

法律の専門的な知識を身につけて、弁護士のサポート役として活躍したいと考える女性にとっては、魅力的な仕事だといえるでしょう。

社会的意義の大きな仕事

法律事務所を訪れる人は、なんらかのトラブルに巻き込まれて困っている人や企業です。パラリーガルは弁護士と協力して、法律事務という側面から、そのような人たちのサポートをします。

パラリーガルは、世のため、人のために働ける実感が味わえる、大変意義深い仕事といえるでしょう。

専門スキルが活かせる仕事

パラリーガルの専門スキルは、全国共通でどの法律事務所でも活かすことができます。その他にも、保険会社や銀行、法律知識を求める民間企業など即戦力で働くことも可能です。

大変な面も多々ありますが、現場で経験を積んだパラリーガルは多くの法律事務所で重宝され、転職面でも有利といえます。

一度スキルを身につけると、たとえば家庭の事情などによって転職しなければならない場合でも、一般事務職よりも転職しやすい魅力があります。

コミュニケーション能力や気配り、ビジネスマナーが身につく

とくに法律事務所での勤務では、クライアントを中心に、弁護士を主として複数のスタッフでチームを組んで仕事を進めます。

パラリーガルにとっては顧客対応も大切な業務のひとつであり、相手の不安や悩みをしっかりくみとったうえで、細やかな気配りが不可欠です。

また、顧客対応に限らず、裁判所や法務局など外部とのやりとりでもビジネスマナーは欠かせません。

弁護士に同行して裁判所などに赴くこともあるため、挨拶・お辞儀・敬語・名刺交換などTPOに応じたビジネスマナーが自然と身につきます。

パラリーガル経験者が更なるキャリアアップを図るには

パラリーガルのキャリアアップとは何か?

パラリーガルの「キャリア」は、多くの場合、単純にある事務所における勤続年数、それに伴い少しずつ増えていく収入というケースが大半かと思われます。

あと、転職をする場合は「取扱分野が異なる事務所への転籍」として考えられますが、こうした「横」への転職は、基本的に「キャリアアップ」とは言えないのではないでしょうか?

パラリーガルの真の意味でのキャリアアップとしては「プレイヤーからマネージメント層へ、少しずつレイヤーを上がっていく」ことです。

「人数が増える毎にコミュニケーションコストは増加。自分の稼働時間の中で、コミュニケーションのために使うべき時間が増えていく」「その結果、一人あたりの実稼働時間・生産量が、どんどん減っていく」という現象が発生します。

新しいスキルを持って事務所に貢献する

事務所によってはパラリーガルの存在が何よりも大きい場合もあります。弁護士の指示・監督のもと、相手方業者(債権者)と電話で交渉をしたり、和解契約書のドラフト(下書き)を行ったりします。

なお債務整理業務では、弁護士があまりに事務職員に事件を丸投げされてもやりがいの発展にはなりませんから、何か一つでも新しい取り組みを初めてみるのも良いでしょう。

その新しい取り組みのひとつとして、『パラリーガル心理士』という講座がありますので、詳しく解説します。

パラリーガル心理士とは|やりがいを高める3つの要素

法律事務の専門スキルを備えたパラリーガルでありながら、心理学とカウンセリングの知識を有し、法律相談に来られた精神的に不安定な依頼者に対して、寄り添いサポートできるスキルを持った者を『パラリーガル心理士』と呼んでいます。

相談者の心のケア方法を体系的に理解し対応できるようになる

精神疾患や症状の基礎知識など、心理学に裏付けされたカウンセリングの知識と技術を学ぶことによって、精神的に不安定な状態で法律相談に来られる依頼者に対して、適切な距離を保ち冷静に対応をすることができるようになります

そのため、近くの法律事務所(近場の弁護士)を選んだというだけではなく、『あそこの事務所には〜〜のパラリーガルさんがいたから』という理由で選んでいただける可能性が生まれ、より質の高いサポートが可能になります。

弱者の気持ちに寄り添えること

法律相談に来る人はいろんな人がいますが、社会的弱者の人も多いです。

このような人の気持ちを理解し、寄り添えるような人材がパラリーガルとして理想であり、ヒアリングをする時には配慮をする必要があります。

たとえばDVで離婚を考える人に一方的に質問をするのは傷をえぐることになるでしょう。そのため、相談者の気持ちも考えながら、一緒に情報整理していくような気遣いも必要です。

市場価値の高い人材への成長

看護師が、医療知識を持ち、患者の心にも寄り添いながら医師をサポートするのと同じように、様々な法律事務の処理ができることに加え、依頼者の精神的な支えにもなれるパラリーガルは、弁護士にとってかけがえのない存在です。

  1. 高い法律事務スキルを持ちながら、依頼者の心のケアもできるパラリーガル
  2. 依頼者の心理的症状や精神状態によって、適切な対応ができることで依頼者との不要なトラブルを回避できるパラリーガル
  3. 自分の感情をコントロールし、常に安定した精神状態で弁護士やスタッフと良好な人間関係を築けるパラリーガル

これによって、弁護士は、法律の専門家として本来の弁護士業務に集中でき、依頼者も本当の意味での満足感を得ることができるでしょう。

特設ページ:https://paralegal.co.jp/shinrishi-lp

まとめ

パラリーガルのやりがいについてご紹介してきましたが、やはり醍醐味は弁護士・相談者のサポートができる、その向こうにある笑顔のために頑張れることだと思います。

最後にご紹介した『パラリーガル心理士』は、法律事務所のサポートの質を高めることに直接的に影響しますので、もし今以上のスキル、サポートをしていきたいと思っている婆は、ぜひご検討いただければと思います。


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